コンクリート打設
陸上でも水セメント比によってコンクリートの強度が左右されるように、水中でも打設方法を誤ると、セメントと骨材とが分離してしまい硬化しなくなるため、その取り扱いには慎重を要します。

コンクリート打設施工例
構造物の築造工事、護岸の補強工事、配管の保護コンクリート、各開口部の閉塞工事などで型枠を組み立て、既設構造物との密着をよくするためにジベル筋の溶接や配筋の施工をした後、設計に合った配合のコンクリートを打設します。
対応範囲
■作業可能水域:極端な汚泥や不純物が混入していないところであれば打設は可能。
■水温:生コンが凍結するような温度でなければ打設は可能、しかしそのような環境下でも寒中コンクリートを用いれば可能です。ただし、この場合は施主様との協議が必要となります。
陸上との違い
シューターやチョウチン等を使って水中に直接打設する方法は、水中でセメントと骨材とが分離することになり、良質のコンクリートは期待できません。一般に水中コンクリートを打設する際は、トレミー管を用いて行い、トレミー管の先端が常にコンクリート中にあるようにしながら打設し、打設面と共にトレミー管を引揚げながら水面まで打ち込む方法が用いられています。
また、単位水量や単位セメント量の配合によって最適な水中コンクリートを作ることが出来ます。また、良質なAE減水剤や不分離性混和剤を用いて、より良質なコンクリートの打設が行われています。
はつり

はつり施工例
既設の隔壁の撤去、老朽化した護岸の取り壊し、仮設の止水壁の撤去
対応範囲
作業可能水域:海、河川、池、ダム、地下水、下水、プール、水槽等
陸上との違い
水中でのはつり作業はブレーカーの振動が直接体に伝わり、肺や胸が強く圧迫される為、適度な休憩を取りながら行います。また、視界がよくない場所ではノミ先の位置確認を指先で行うため、陸上で行うはつり作業よりは能率が悪くなります。
型枠工事
護岸の補強工事や管渠などの保護など、コンクリートを打設する必要がある際に行う工事で、測量、溶接、結束、アンカー打設、組立・・・と多くの作業が複合的に行われます。

型枠工事施工例
護岸補強や、配管の保護、端部の止水など、コンクリート打設が必要な現場にその枠を設置する作業です。
対応範囲
作業可能水域:海、河川、池、ダム、地下水、下水、プール、水槽他
陸上との違い
海や河川での型枠作業は、波などの外部からの影響を受ける場合が多く、製作途中の型枠が崩れるのを防ぐ為、補強をしっかりと行いながら施工します。
水中残存型枠工事
河川における既設鋼矢板護岸の腐食などの従来の残存型枠工事は河川を堰き止める等の陸上施工による工法が一般的ですが、弊社独自の工法(特許出願中)により、水中より立ち上げ施工が可能です。

型枠工事施工例
河川における既設鋼矢板護岸や鋼管矢板護岸の腐食対策は、従来の残存型枠工事では河川を堰き止める等の陸上施工による工法が一般的でした。
しかし弊社の独自の取付フレーム(特許出願中)を用いた工法により水中で立ち上げ施工が可能です。
対応範囲
作業可能水域:主に河川
陸上との違い
陸上施工の場合は容易に通りや高さ管理が可能ですが、水中の場合では水質等の影響でそうはいきません。
弊社独自の取付フレーム(特許出願中)を使用した施工では、それらを比較的容易に行うことが出来ます。
そのため水中施工でも作業効率や精度も増すので、施工後の品質にはご満足いただけます。